病室に戻ると颯太さんと恭一さんが居た。


「楓.緒方さんのお友達が今いらして下さったのよ。
お母さん一旦.家に戻って着替え取ってくるから…。」


「うん。分かった…。」


お母さんが颯太さんと恭一さんに頭を下げながら帰って行った。


「楓ちゃん…大丈夫か?
昨日ニュース見てすぐに恭一と来たんだけど斗侑真にも会えなくて…楓ちゃんも眠ってたから…斗侑真の意識はまだ戻らないの?」


「はい…。颯太さん.恭一さん…私…もし斗侑真に何かあったら…」


「あいつは死なねぇ…。
死なせてたまるかよ!!
あいつはこんな事で死んじまうような奴じゃねぇよ。」


恭一さんが泣いている。


「そうだな…。あいつはこんな事でくたばるような奴じゃねぇよな。」


颯太さんの目にも涙が光っていた。


「ごめんなさい…。そうですよね…。私が信じてあげないとダメなのに…。
斗侑真…パパになるんです。私のお腹に斗侑真の子供が居るんです…。」


「えっ…。」


颯太さんと恭一さんが驚いて顔を上げた。


「斗侑真…喜んでくれますよね?」


二人が何度も笑って頷いてくれた。