はぁー。

昨日はあんまり眠れなかったなぁ。
私は目をこすりながらしみじみ溜息をついた。

顔を洗い着替えた後、ふと妙なことに気づいた。

あれ…?ここに置いておいた十字架のペンダントが無い...。

お母さんの筐でもあるペンダント…。
え?どこかに落とした?でも、そんなはずは…

セイラちゃーん。おはよぉ〜

え?左側を見るといつの間にかコウ君がいた。…あれ?ドア開く音なんかしたっけな?

お、おはよう。 …起きるの早いね。

そうかなぁ?普通だよ。
それより、早くーー

え?どこか行くの??

えー?朝ごはんだよぉ〜だから、セイラちゃんの事迎えに来たんだよぉ〜。

あ、そっかー!ありがとう。私は戸惑いながらも弟ができた感じで少し嬉しかった。

コウ君と朝食を食べに向かうとほかの3人はもう席についていた。

私も急いで席につくとすぐに料理が運ばれてきた。

わぁ。どれも美味しそう...。

けど全体的に赤系の料理が多いな。 けど私トマト好きだし!そう思いながら私は朝食を食べ終わった。

今は夏休み中だから学校はない。
だからといって勉強を怠る理由にはいかない。私は、する事がないので勉強をしようとノートを広げると…

ーーお前、字汚くね?ーー

突然耳元でルイが呟いた。
え!?いつの間に私の部屋に入ったの!?

そう思いながらもすぐ隣にあるルイの顔に私は不覚にも少しドキドキしてしまった。

それに気づいたのかルイがおい、俺様がイケメンだからって惚れんじゃねーよと言ってきた。

惚れないよっ!私はすぐに言い返した。

もー。本当やになっちゃう。

気分転換に少し屋敷の中を散歩して見ることにした。

屋敷の中は思わず迷子になってしまいそうな広さだった。

部屋がいくつもあり、どの部屋もきらびやかに飾られていた。

しかしふと目に止まる部屋があった。

何故だか懐かしいような、そんな雰囲気をただよわす。あれ?ここ前来たような…

すると突然。ーーー

こんな所で何をしてるんですか?
後ろを見るといつの間にかシン君がいた。

あ、シン君。ちょっとこのお屋敷広いから散歩してみたくなっちゃって…。

そうですか…。

シン君は何してるの?

私...ですか?私は2階の本ルームの所へ行こうと思って…

え!ここ本専用の部屋あるの?

あ、はい…。一緒に…行きますか?

うん!行きたい。
私は本はかなり好きだ。

シン君に案内され本ルームに着いた。

すごい数の本に私は思わず目を見開いた。

そして気になる本を端から取り広げ始めた。

わぁ。こんなにもあるなんてここ、凄いね!

興奮した私の声を聞いて、シン君が笑った。

わぁ、シン君の笑った顔ってやっぱりルイに似てるね!

すると、シン君の笑った顔が一瞬でひきつってしまった。

すみません…ルイとはあまり一緒にされたくありません…。
一瞬、シン君の目が赤く光ったような気がした。


え?そうなの。ごめんなさい。
私はすぐにあやまった。

いえ…いいんです。僕こそすみません。

私たちの空気が重くなってしまった…

しばらく沈黙が続いた。

2時間ほど立ち、そろそろ部屋に戻ろうとすると、セイヤさんがいた。ー

疲れていたのか、セイヤさんはヨロヨロふらつきながら歩いていた。

私はその後をそうっと歩いた。

ーーすると…ーー

ーバタンーーーー

目の前でセイヤさんが倒れた。

だ、大丈夫ですか!?、?

すぐに駆け寄り、助けを読んだ。
しかし、こんな広い屋敷では声が届くはずもなく…。
こんな時に限って携帯を部屋に置いてきてしまった。

どうしよう…すると。

……………。… え...?
セイヤさん今何か言いましたか??

............ち...??
すみません。よく分かんなくて…。

セイヤさん。セイヤさんーー。
…血、血、血ーーー。
そう叫んだセイヤさんの口からは白くて尖ったものが2本見えていた。

え...?これってまさか、ヴァンパイア!?

あーぁ。バレちゃった。

後ろを振り返るといつの間にかルイ、シン君、コウ君がいた。

え?バレちゃったって?...
あ!それよりセイヤさんが大変なの!、

ーー何言ってるの?
これから大変なのはセイラちゃんだよ?ー

え...?コウ君、それどう言う意味?

俺達がヴァンパイアってことをだよ!

え?ルイ?ヴァンパイア!?
どういうこと?訳わかんない

あ...私の部屋にドアを開けずに入ったり、目が赤くなったり、それはヴァンパイアだったからなんだ…。

ってことは私のペンダントも??!?

あの、十字架のペンダントか?

そ、そうだよ!!

十字架なんかヴァンパイア敵だからな。

俺達が処分した。

そ、そんな...お母さんとの繋がりだったのに…

なぁ、セイラ
お前わかってるよな?

俺達がヴァンパイアってことは何を求めるか。

え...?

セイラちゃんずーっと美味しそうな臭いしてたよね〜。僕我慢するの大変だったー!

セイラさんの血...飲みたいですね…。

おい、セイラ俺達の花嫁なら飲ませてくれるだろ?

えー!?ー!?




............