泣きたい夜には…

ひ、ひとみ…って…

えぇぇぇ!!!!

「ちょっ…向井先生!いいんですか?」

俺が動揺する姿を見て先生は笑って、

『あぁ!これは浅倉にも了解済みだし、香澄のたっての希望なんだよ…』


奥さん…事情はご存知なのでしょうか?

「お、奥さん、い、いいんですか?アイツ、気は強いし、ガキで泣き虫だし、狂暴だし…」

『誰が狂暴だって?』

いつの間にか俺の後ろにひとみがいた。

『全く、私がいないと思って、ろくなこと言わないんだから…

奥さんは私と先生のことは全て承知の上で名前を付けたのよ。』