泣きたい夜には…

ひとみは俺の隣に座ると、

『あぁ、気持ちいい…うちにも温泉欲しい〜!』

さっきまでの恥じらいはどこに行ったのか、すっかり寛いでいた。

「お前、俺と入るの…嫌じゃなかったのか?」

ひとみは首を振ると、

『嫌じゃなくて…その…今までだって一緒に入ったことなかったでしょ?
何だかその…恥ずかしくて…』

ひとみは真っ赤になって両手で頬を押さえた。

そうか、一緒に入ったこと…なかったんだっけ?

『すぐに出てくると思ったら、なかなか出て来ないし…眠くなってきたから覚悟を決めて入って来たの…』

やはり恥ずかしいのか、そう言うと、俺に背中を向けた。

ドキッ!

ひとみの透き通るような白い肌が温泉に入って、ピンク色に染まってきた。

しかも、それだけじゃない!

髪が濡れないように上げているせいか、どうもうなじに目がいってしまう…