彼女の手が俺のおでこに触れた。

カァーっと顔だけでなく、全身まで熱くなった。

さっきようやく治まったばかりのドキドキがまたもや始まってしまった。

ひんやりとした彼女の手は、熱のある俺には心地いい感触だった。

『冷却シート貼った方が楽になるわよ』

ガキじゃあるまいし…

そんなことを思っていた俺に彼女は、

『子供みたいと思うかも知れないけど、見るのは私だけだし、我慢しなさいよ。』

救急箱からシートを取り出すと、有無を言わせず、俺のおでこにペタッと貼りつけた。

アイツ、俺の心が読めるのか…?

でも、冷たくて気持ちいぃ…

いつの間にか俺は眠ってしまった。