ひとみは不機嫌な顔のまま

『そう思うなら、しっかり食べなさいよ。全部食べないとこの部屋から出さないから…』

お、鬼…

そう思いながらも、空腹を抱えた俺は、ひとみの視線を気にもかけずに次々と料理を平らげていく。

「美味い!せっかく作ったんだからお前も食べないと…食うもんなくなるぞ!」

そんな俺を見て、ひとみの不機嫌な顔が呆れ顔に変わった。

『全く、慎吾って本当に美味しそうに食べるんだから…子供みたい。』

「いいじゃねぇかよ!美味いものは美味いんだから…」

そんなやりとりをしながら、料理はあっという間になくなった。

ひとみが後片付けをしている姿を見ながら思った。

さっきのことは、はっきりさせておかなければならないと…