俺は回れ右をし、彼女から缶ビールを奪うと、またもや一気に飲み干した。

さすがの俺も今夜は許容量を超えてしまい、もう限界…

その場に倒れ込んだ。

彼女は驚いて、俺の顔を覗き込むと

『ちょっと、大丈夫なの…?』

大丈夫なわけがない…

彼女はペットボトルのミネラルウォーターを持ってくると、

『何で…私なんかのためにここまでするの?』

彼女は俺に聞いた。

「だってお前、ガキだし…
見ていると危なっかしくて放っておけないんだよ…」

俺の言葉に彼女はフッと笑うと、

『だったら、私のこと…放っておかないで…』

そう言うと、ミネラルウォーターを口に含み、俺に口移しで飲ませた。

「おい!お前、何するんだよ!!!」

彼女の予想もしなかった行為に俺は激しく動揺した。

『私はお前じゃないわ、“ひとみ”よ…』

ひとみは俺の頬を両手で包み込み、唇にキスを落としていった。

あぁぁぁ!!!

俺の頭の中は真っ白で、もう何も考えられなかった。