泣きたい夜には…

「あぁ、大丈夫大丈夫!遅いからもう帰るし…」

そう言うと彼女は

『ダメよ!だって今夜はとことん付き合ってくれるって言ったじゃない!』

へっ!?

た、確かにそうは言ったけど、

社交辞令という言葉を知らないのか?このお嬢様は…
「だって、明日は仕事じゃないのか?」

彼女は満面の笑みを浮かべると、

『明日、明後日とお休みなの。』

お、おい…

マジでぇぇぇ!!?

「浅倉先生、今日はもうこれで…続きはまた今度ということで…」

部屋を出ようとすると、

プシュ!

振り返ると…

『あぁ、泣いたから酔いが冷めちゃったぁ!飲み直そうっと!』

彼女の手には缶ビールが…
あぁぁぁ!!!

ダメだ…

やはり放ってはおけない…