泣きたい夜には…

バスルームを出て、タオルで体を拭くと、さっきと同じようにひとみを抱き上げ、ベッドルームへ行った。

俺とひとみは離ればなれだった２年という月日を埋めるように愛し合った。

ベッドに横たわるひとみの上半身にキスの雨を降らせると、


ひとみは恍惚の表情を浮かべ、歓喜の声を上げた。

潤んだ瞳で俺を見つめるひとみが体を開くと焦らすようにひとみの中へと沈めていった。

ひとみの甘い吐息と白い肌に酔いしれ、俺とひとみはひとつに溶け合った。

うっすらと涙を浮かべたひとみは俺を見て優しく微笑んだ。

そんなひとみにそっと口づけ、俺の腕の中に閉じ込めた。

「もう、離さない…」

ひとみは俺の胸に顔を埋めると、

『もう離れないから…』

そう言うと、涙が溢れ出た。

「泣きたくなったら、俺が全て受け止めてやる。

だから、お前が泣きたい夜には…いつも俺が側にいる…」


そう言うと、俺はまたひとみを抱いた。

何度も何度もふたりの愛を確認し合った。


言葉に尽くせない想いを体に刻みつけるように…