俺の必死の言葉に、ひとみの涙腺はすっかり決壊してしまい、

『私もアメリカに行って、慎吾がいない寂しさを嫌と言うほど味わった。

私には慎吾が必要なんだってよくわかった。

私の泣き虫は一生治らない、だから私はこれからも慎吾の胸で泣かせて…』


言い終わらないうちに、ひとみは俺の胸に飛び込んできた。

号泣するひとみを抱きしめると、

「で、返事はどうなんたよ?」

乱暴に聞くと、

『OKに決まってるでしょ!』

泣きながら答えるひとみが可愛いくて、愛しくて、

「お前、泣きすぎだよ!」

苦笑しながら宥めたけれど、

『誰が泣かしたのよ!』

泣いていても強気なひとみは2年経っても変わることはなかった。

「左手出して…」

ひとみの細くて長い薬指に指輪をはめた。

『ぴったり…』

指輪を嬉しそうに見つめるひとみに

「ひとみ、愛してる…」

そう言うと、ひとみの唇に甘い甘いキスを落としていった。

『慎吾、私もあなたのこと愛しているわ…』

ひとみの目から再び大粒の涙が零れ落ちていった。