『浅倉先生、学会はいかがでしたか？』

教授は女性に尋ねた。

ん？浅倉先生？

どこかで見たような…

彼女も俺に気がついた。

「『あぁぁぁ！！！』」

思わずハモった。

浅倉先生と呼ばれた女性はアサクラさんだった。

『あなた、どうしてここに…？』

アサクラさんは驚いていた。

どうやらアサクラさんは看護師ではなくて医者らしい。

『何だ浅倉先生、成瀬くんのこと知ってたんだ。』

知っているというほどでもないんだけど…。

『教授、この間お話した駐車場で倒れていた男の人…この方なんです。』

浅倉さんの言葉に、教授はフッと笑うと、

『成瀬くんで良かったな…いくら病人でも男性をひとり暮らしの女性の家に上げるのは危険過ぎるからね。』