泣きたい夜には…

え!?

えぇぇぇぇぇぇ!!!?

『お、お父さん!!!またそんなこと言って、慎吾が迷惑しているでしょ?』

ひとみは顔を赤らめながらも反撃を止めなかった。

『お前達が付き合っていることは全てわかっているんだよ!』

院長の話によると、ひとみが医者になろうと、結婚相手は医者と決めていたのだが、自身の経験から、医者が病院経営まで行うというのはなかなか行き届かないところもあるということを痛感し、経営能力に長けた相手を探していたということで、どういうわけなのか俺に白羽の矢が当たったらしい…。


でも、本当に俺が適しているのかどうか、俺のことを色々と調べていたら、ひとみと交際していることがわかったということのようだ(この後、院長には、勝手に調べてすまなかったと、何度も謝られてしまった…。)

一連のことは、俺がひとみのことをどう思っているのかを知りたくて仕組んだと思われる。