「はぁ…君になんと思われようと、僕達は結婚するんだよ。」
「っ…美音葉はそれを望んでいない!」
俺が声を張り上げると、新庄の雰囲気が変わった。
王子様みたいなキラキラが真っ黒になった気がした。
「これだから、一般庶民は困るんだよ。僕達は家のことを必死に考えてるんだよ。わかんねーの?」
なっ…口調がさっきと全然違う…
とうとう本性表しやがったな…最初からなんかおかしいとは思ってたけど…
「まぁ…俺としてはあんな美人と結婚できんなんて、願ってもなかったけどな。せいぜい遊んでやるよ。」
「黙れっ!!」
頭に血が一気にのぼっていくきがした。
新庄の胸ぐらを掴んで睨みつける。
許せねぇ…こいつ…美音葉がどんな思いでこの婚約を受け入れたのかも知らずに。

