先生「ホームルームを始める前に、まずは転入生を紹介したいと思う」
クラスが騒々しくなった。女子と男子の騒ぐ声。
そんなの気にもとめず、雪は読書をしていた。
首に付けている宝石からミルクの声がする。
ミルク「誰だろうねー多分男だろうねこの女子の反応じゃ」
雪「興味ない」
ミルク「そうかなー?ボクは興味深々」
雪「今いいとこなの。黙っててミルク」
ミルク「はーい」
冷たく放す雪だがミルクは気にもしない。
ガラガラっと扉が開く。
入ってきたのは、スラリとした背丈、とても綺麗な赤い目。
まさに美少年という言葉が相応しい男子だった。
一斉に上がった女子達の黄色い悲鳴。男子達の不満の声。
だが今の雪には届かない。
目があった。胸騒ぎがする。
(何だろう…胸が、熱い)
嫌な予感が―――
ミルク「…き…?」
ミルクの声が遠くに聞こえる。
ミルク「ゆ…‥!」
雪「…‥」
ミルク「ゆきっ!!」
雪「わっ!」
ミルク「どうしたの、急に黙り込んで」
雪「なっ、なんでもないっ!」
先生「うるさいぞ、春風。じゃあ自己紹介してくれ」
櫻井「はい。櫻井マヤです。よろしくお願いします」
意外とカワイイ名前に驚く。
先生「じゃあ席は…春風の隣が空いてるな。そこに座ってくれ」
櫻井「はい」
雪(はぁ!?意味分かんないなんでこっちなのよー!!)
櫻井が近づいてくる。
雪(うわぁぁあ…来る来るこっちに来るー!!)
ふと顔を上げると目の前に櫻井が立っていた。
ジッと見つめ合う2人。
先に口を開いたのは雪の方だった。
雪「な…なに?」
櫻井「…」
櫻井は顎に手をあて考えるフリをして呟いた。
櫻井「決めた。お前、今日から俺の嫁な」
雪「…は?」
ミルク「ちょーっと君。どうゆうつもりで言ってんのか分かんないけどボクの可愛い娘を茶化さないでくれる?」
それに素早く反応したのはミルクだった。
櫻井「別に?だって可愛いじゃん。俺は本気で言ってんだけど」
ミルク「どいつもこいつも…そんで雪…口、空いてる」
呆然としていた雪は慌てて口を閉じる。
雪「えーあなた櫻井と言ったっけ。何属性?」
櫻井「俺?俺は火だよ」
雪「ふーん、火、か。とりあえずあなた凍りなさい」
雪の掌から氷の塊が放たれる。
マロン「ちょっ…雪!?」
マロンが声を上げる。が、その声を櫻井が制す。
櫻井「ふふっ雪の魔法か。初対面相手に氷投げつけるなんて…君、いい度胸だね?」
ゾワッ…。雪の背中に冷や汗がつたう。
すごく不気味な笑み。
ミルク「危ないっ!!」
雪の前に氷の壁ができる。ミルクが「スノーバリア」を作ったのだ。
ミルク「よそ見しない」
雪の氷の壁の下…そこにはボッカリと大きな穴ができていた。
櫻井「あははっ、さっすがー俺の魔法避けるなんて」
膝が震える。今のを直にくらっていたら確実に100%の死死死死…
先生「やめなさい。学園内での魔法は禁止だ。春風、お前が一番分かってるはずだぞ?」
雪「す、すみません…」
櫻井は自分の席についた。
何かを忠告しているような鋭い目で私を見つめながら―――。
クラスが騒々しくなった。女子と男子の騒ぐ声。
そんなの気にもとめず、雪は読書をしていた。
首に付けている宝石からミルクの声がする。
ミルク「誰だろうねー多分男だろうねこの女子の反応じゃ」
雪「興味ない」
ミルク「そうかなー?ボクは興味深々」
雪「今いいとこなの。黙っててミルク」
ミルク「はーい」
冷たく放す雪だがミルクは気にもしない。
ガラガラっと扉が開く。
入ってきたのは、スラリとした背丈、とても綺麗な赤い目。
まさに美少年という言葉が相応しい男子だった。
一斉に上がった女子達の黄色い悲鳴。男子達の不満の声。
だが今の雪には届かない。
目があった。胸騒ぎがする。
(何だろう…胸が、熱い)
嫌な予感が―――
ミルク「…き…?」
ミルクの声が遠くに聞こえる。
ミルク「ゆ…‥!」
雪「…‥」
ミルク「ゆきっ!!」
雪「わっ!」
ミルク「どうしたの、急に黙り込んで」
雪「なっ、なんでもないっ!」
先生「うるさいぞ、春風。じゃあ自己紹介してくれ」
櫻井「はい。櫻井マヤです。よろしくお願いします」
意外とカワイイ名前に驚く。
先生「じゃあ席は…春風の隣が空いてるな。そこに座ってくれ」
櫻井「はい」
雪(はぁ!?意味分かんないなんでこっちなのよー!!)
櫻井が近づいてくる。
雪(うわぁぁあ…来る来るこっちに来るー!!)
ふと顔を上げると目の前に櫻井が立っていた。
ジッと見つめ合う2人。
先に口を開いたのは雪の方だった。
雪「な…なに?」
櫻井「…」
櫻井は顎に手をあて考えるフリをして呟いた。
櫻井「決めた。お前、今日から俺の嫁な」
雪「…は?」
ミルク「ちょーっと君。どうゆうつもりで言ってんのか分かんないけどボクの可愛い娘を茶化さないでくれる?」
それに素早く反応したのはミルクだった。
櫻井「別に?だって可愛いじゃん。俺は本気で言ってんだけど」
ミルク「どいつもこいつも…そんで雪…口、空いてる」
呆然としていた雪は慌てて口を閉じる。
雪「えーあなた櫻井と言ったっけ。何属性?」
櫻井「俺?俺は火だよ」
雪「ふーん、火、か。とりあえずあなた凍りなさい」
雪の掌から氷の塊が放たれる。
マロン「ちょっ…雪!?」
マロンが声を上げる。が、その声を櫻井が制す。
櫻井「ふふっ雪の魔法か。初対面相手に氷投げつけるなんて…君、いい度胸だね?」
ゾワッ…。雪の背中に冷や汗がつたう。
すごく不気味な笑み。
ミルク「危ないっ!!」
雪の前に氷の壁ができる。ミルクが「スノーバリア」を作ったのだ。
ミルク「よそ見しない」
雪の氷の壁の下…そこにはボッカリと大きな穴ができていた。
櫻井「あははっ、さっすがー俺の魔法避けるなんて」
膝が震える。今のを直にくらっていたら確実に100%の死死死死…
先生「やめなさい。学園内での魔法は禁止だ。春風、お前が一番分かってるはずだぞ?」
雪「す、すみません…」
櫻井は自分の席についた。
何かを忠告しているような鋭い目で私を見つめながら―――。