『はぁ…はぁ…』





泣きながら走ったから凄い疲れた。
落ち着くまで少し座ろう…




公園で一人。
ずっとブランコに乗って揺れていた。





前が向けなくてずっとうつむいていた。

私の顔ひどいことになってるだろうな…







そういえばこの公園懐かしいな…

りょうくんとあいりと3人でよく遊んでたっけ。



わたしその時ブランコのこぎ方がよく分からなくって、そしたらりょうくんが私の後ろに回って、


『俺が後ろから押してやるよ』



って言ってよく押してくれたっけ。



小さい時すっごく泣き虫だったのにいつからか、すごくたくましくなって…






りょうくん。
気付いたらずっとりょうくんのこと考えてるよ…

でも、りょうくんはきっとあの子の事考えてるんだろうな。



今も仲良く一緒に帰って…




『りょうくん……』








『俺が後ろから押してやるから』







トンッ




聞き覚えのある声に後ろを振り返った。







え…?どうして?なんで?





どうしてりょうくんがいるの?






『押してやるから前向いとけよ。
後ろ向いてたら危ないだろ?』


『も…もうそんな歳じゃないよ…
でも、な、なんでここにいるの…?』




りょうくんはあの好きな子と一緒に帰るんじゃなかったの?
どうして私のところにいるの?





『お前、目が真っ赤。
やっぱり泣いていたのか。』





私は泣いていたのを思い出し、
また下を向いた。




『お前が泣いて走ってるの見たから。』




りょうくんはそう言って私の目の前に座り私のうつむいた顔を覗き込んだ。





『やっぱりなんかあったのか?
昨日帰った時から変だぞ?』


『な…なんでもないから。ほっといてよ……
今は誰にも会いたくない。』