片思いのはずだった




*


『俺さ、好きな奴いるんだ。』


『え?』


『だから、俺好きな奴がいるの』




え?…りょうくんの突然の言葉に、
思わず耳を疑ってしまった。




りょうくんのことずっと見てきたのに、

全然気づかなかった。




でも、そうだよね。
もう高校生だもんね。
好きな人ぐらいできるよね…




あれ?


どうしてかな。


りょうくんと一緒に帰る時のドキドキと、今は何か違うドキドキがある…




胸が痛い…




『え?りおんどーした?
涙目になってるぞ…』


『え!?』


うわ…ほんとだ。目に凄いたっぷり涙がたまってる…
どうしてだろ?


あ…





そっか。私失恋したんだ…





ずっと好きだった人に好きな人ができちゃったんだ…



あーあ、
こんなこと聞きたくなかったな…
一緒に帰るんじゃなかった。




今私にできることは、応援するぐらいだよね?

泣いても意味ない!
りょうくんはもう好きな人がいるんだ!
好きならしっかり笑って応援してあげなきゃね!



『いや〜、あくびをするの我慢してさw』


『なんだよw
てっきり俺に好きな人ができて、
ショック受けてんのかと思ったわw』


『そ、そんなわけないじゃんかぁ〜

あは、あははは…』





ギクッ



危なかった…
いや、もうアウトだったか…
まさにその通り!図星です。




『で、その好きな子どんな子なの?』


『おっちょこちょいでほっとけなくて、
毎日笑顔で元気なところ』


『りょうくんが好きになるぐらいだから、きっと可愛い子なんだろうね!』


『うーん。そうだな』




そう言ってりょうくんは
私の頭を撫でてきた。




そんな風に優しくしないでほしい。




失恋したばっかりなのに




そんなことされたら




もっと辛くなっちゃうじゃん…




諦めれなくなるじゃんか。ばか。