「なんか…、彗星君って、アストロアーツみたいだね。」 そうぽつりと呟くと、彼は驚愕の表情を浮かべた。 「はぁっ?!お、お前、何言ってんのさ!俺はそんなに凄い奴じゃねーよ。日の目を浴びることのない、ごく普通の存在だよ。」 そんなことなかった。 彼はいつだって、そこにいるだけで空気が温かくなる、必要不可欠な存在だった。 でも、それを言えば、私が彼を見ていたことがバレてしまう。 だって、彼は私が倒れたところに、たまたま通りかかっただけ。 ただそれだけのこと。 彼にとって、私は初対面だから。