出会うはずのなかった君へ。

「それって、なんか悲しくないか。宇宙一明るいのに、日の目を浴びることなく死んでいくんだぜ。太陽は、あんなにちやほやされてるのにさ。」



太陽が、ちやほやされていると言う感覚はなかった。でも、太陽がなくなれば、私たち地球人は困る。



いくら、スイッチひとつで電気がつく時代だとしても、毎日外が真っ暗では、心まで沈んでしまう。



「そうだね。ほんとは最強なのに、影に隠れてるなんてもったいないよね。」



いつも明るくて、勉強も部活も一生懸命な彼。友達がたくさんいて、いつも彼のまわりは笑顔であふれている。



そんな彼を、遠くから見ていた。



だが、今目の前にいる彼は、いつもの穏やかな雰囲気とは打って変わって、神妙だった。