出会うはずのなかった君へ。

真面目な顔をした担任の口から『ラブレター』という単語が出たことが面白い……、と言っている場合ではなかった。



前に座る校長も、深くうなづいている。



とても、冗談だという雰囲気ではなかった。



「え、あの…それは今どこにあるんですか?」



「あとで渡すよ。それよりね…その手紙で、随分と話が変わっていっているんだよ。」



「…どういうことですか?」



私の問いに、担任が答えた。



「どうやら、如月に告白しようとしていた奴がもう一人いたらしい。その子と春川で、争っていたということだ。そうなると、あの日の事故は、事故とは言い難いかもしれない。」



頭がついていかなかった。



事故とは言い難いって…つまり…。