「見んなよ!!」


秋夜はそう強く言うと、私の腕を引っ張った。


「いたっ。しゅう、や?」


「兄貴ばっか、みて。俺のこと、好きになれよ」


「ふ…え?」



温かいものが唇に触れた。
寒い冬の中で、温かい…。



「雛乃、兄貴のこと好きなんだろ?」


「違うもんっ!!!」