「‥‥っ!」

私は飛び起きる。

「ゆ、夢かぁ‥‥」

へ、変な夢みたなぁ‥‥。三上くんと付き合うなんて、初恋の子なんてただの夢だよね。でも、こんな夢みてるなんて私はそれを望んでるの!?‥‥み、認めたくない。

そんなことを思いながら学校に行く準備をしていると‥‥

ピンポーン

軽快な音が鳴り響く。
こんな朝から誰だろう‥‥。新聞配達員さんかな。

「こーとー!迎えに来てるわよ!」

「‥‥うわぁぁ今行くっ!」

私は慌てて玄関に行く。苗ちゃんならまずいなぁ〜。

「ご、ごめん!待った!?」

「いや‥‥待って‥‥ないけど。」

「えっ‥‥!?」

ドアを開けるとなんと立っていたのは三上くん。な、なんで私の家を知ってるの?後、どうして来てるの!?

「おはよ。学校行くよ」

そう言って私の手を掴んで歩き出す。

「あ、あの、三上くん?」

「えっ、まさか夢とか思ってる?琴、思い出したんでしょ?」

「ゆ、夢じゃなかったの!?」

「っ、夢なわけないじゃん(笑」

「っ〜!もう、紅音なんてしーらない!」

私は恥ずかしくて、紅音の手を振り払い、スタスタと学校の方向へ足を進める。

「なんで怒ってんの!?ちょ、待てよ!琴ーっ!」

私はあれから敬語も使わなくなった。だから、前よりずっと近くに感じる。

学校に行くと紅音はすぐ、私と付き合ってることを自慢した。嫉妬されたり、哀れみの目をされたり、素直におめでとうと言われたり。でも、なにを言われても私は嬉しかった。



「紅音!一緒にご飯食べよう」

「あ、いいね。今日は天気も良いし屋上でイチャイチャだね(ニヤニヤ」

「っ、そんなことはしません!普通に食べるだけですっ。」

こんなツンデレでも許してください。

「えー、それじゃつまんないよ。」

こんな悪魔な性格でもいいよね?

《1つ契約続行してください。
1つ契約続行してもいいかな?



あなたの笑顔をずっと隣で見させてください
君の笑顔をずっと隣で見させる事。》


天気のいいお昼。

私達は小指を絡め
俺達は小指を絡め


「契約成立」


笑顔でそう言った。


あの後お弁当のおかずを紅音に盗まれたのは言うまでもない‥‥


END