「ちょっと待って!」

「‥‥?」

俺は帰ろうとした彼女の腕を引っ張った。
本当はこんなことお客さんに失礼だからしてはいけないと言われていた。

「お、俺‥‥君になにもお礼してない。」

「ふふっ、そんなことですか。そんなの報告でいいですよ。彼女さんと上手くいくといいですね。」

「報告って‥‥ま、また‥‥来てくれるってことだよね?」

「さぁ‥‥どうでしょうね。


私は単なる旅人ですから。」

「‥‥っ、あははは。」

俺が急に笑い出したから、彼女は?を頭にたくさん浮かべている。

「旅人がホストになんて来ませんよ(笑」

「そ、そうですね。」

彼女は顔を真っ赤にした。彼女が真っ赤にした顔は本当に初恋のあの子にそっくりだった。

「では、さようなら。頑張ってね三上くん」

「はい。またのお帰りお待ちしてます。」

俺は笑って彼女を送り出した。

でも、


なんで、俺の名字知ってるんだろ‥‥