詰まってるのはただの綿だけど、そのお守りの中にはあたしの気持ちがたくさん詰まってるから。
「テツだけの特別なお守りなんだから……ね…」
言い終わる前にテツに強く抱き締められた。
その手はまだわずかに震えている。
「……ほんと、可愛すぎだろ」
ギュッと抱き締められて息が苦しかったけど、これはテツが抱えてるプレッシャーの苦しさだと思えばこんなのどうってことない。
優しくテツの広い背中に腕を回した。
広すぎてあたしの短い腕じゃ包みきれないのは秘密。
あたしが抱き締め返すと、テツはあたしの肩口に顔を埋めた。
「…大丈夫だよ、テツ。
ちゃんと見てるからね、近くで見てるからね」
「……ん」
「…だからたくさん暴れて……暴れちゃダメか。
たくさん跳んで、たくさん喜ぶところ見せてね」
「……ん」
「…あとはこの前言った通り。
どんな時もあたしはテツの心強い嫁だからね!
よし!行こ!」
痛いくらいに強くテツの背中を叩く。
それを合図にテツもあたしから体を離して、持っていたお守りに口づけをした。
その姿が妙に色っぽくて、顔が熱くなる。



