テツは尋人さんがいないとしても、インハイのプレッシャーと一人戦っているんだ。
「……今日もボールあげたけど、すごい真剣で手も震えてた」
「そうか。気にすんなって言っても、結局は気にしちまうんだよな」
ぬるくなったハニーショコララテを飲み干して、空になったカップを見つめる。
訪れた沈黙を破ったのは今まで静かに聞いてた未来だった。
「…いつもあんなんだしまだ付き合って一日だけだけど、テツさん雰囲気柔らかくなった気がする」
「え……?」
驚いて未来を見ると、未来は微笑んで残ってるカプチーノを一口飲んだ。
「澪からくっついたって報告聞いてから、テツさんに会ったんだ。
おめでとうって言ったら、澪が可愛いっていう自慢でもしてくんのかと思ったらなんて言ったと思う?」
分からなかった。
あたしも未来が思ったみたいにテツなら自慢すると考えたから。
でも未来が言った答えは予想を遥かに超えていたけど、その言葉は何よりも嬉しかった。



