「…付き合ったとはいえ、今は市中大会の練習に夢中だろ?テツ。
かなりプレッシャー感じてるんじゃねぇか?」
「…あぁ、まぁ………」
甘いハニーショコララテを口いっぱいに堪能してると、尋人さんは苦いところをついてきた。
テツが一年の頃、尋人さんは三年生だった。
バレー部はインターハイ出場を目指して気合い十分だった。
テツはもちろんスタメンで予選から出場してた。
"絶対に尋人をインハイに連れてく"
それはテツが中学から言ってたことで、中学の時はいけなかった。
だから高校では絶対にってすごく意気込んでた。
でも市中大会の決勝戦で最終セットで逆転負け。
テツは二度、尋人さんをインハイに連れていくことが出来なかった。
すごく落ち込んでた。
あのスパイクをブロックしてればとか、あのサーブを決めてればとかたくさん後悔してた。
尋人さんは気にすんなってどれだけ励ましても、テツは苦笑いして答えてた。
でも心のどこかでは気にしてるようだった。
そこからインハイが近づくにつれてテツはどこか辛そうな無理してそうな表情を浮かべることがある。
あたしを抱き締めた時に手が震えてたのもこれがあったから。



