朝食を食べ終えて、テツと歯磨きをして家を出る。
お母さんとお父さんもお見送りに来た。
いつもは来ないくせに。
一足先に出たテツは振り返ると手を差し出してきた。
「ほら、手」
あまりにも自然に出してくるからその流れにのって手をのせそうになる。
……待って。
これ手を繋ぐってことだよね!?
テツの手の上に手を重ねる寸前のところで止まる。
手が重なるまであと数ミリの空間しかない。
繋ぐとしても今繋がなくてもよくない!?
チラッと玄関の方を見ればニタニタと気持ち悪い笑みを浮かべる両親。
あの二人に見られるのが何よりやだ!
お母さん達を睨んでいると、テツからため息が聞こえてきた。
「…早くしろ」
「わっ!」
手を握られて前に引っ張られる。
手はすぐに指が絡まって、恋人繋ぎになる。



