これを仕組んでいたということは…テツが向坂先輩のことを好きだと思っていることもバレてたってこと?
「…あんたね~…って澪ちゃん?
顔赤いけどどうしたの?」
「……っ!」
熱あるの?大丈夫?
向坂先輩があたしの真っ赤になってるであろう顔を覗き込んで心配そうに見つめてくる。
とっさに腕で顔を隠してテツを睨む。
テツはあたしが全てを理解したことが分かったのかニヤニヤと笑っている。
あたしはその場にいられなくて、踵を返して走り去った。
澪が走り去る背中を麗は呆然と、鉄也は笑いを堪えて見ていた。
笑っている鉄也を見て麗は腕を組んで睨んだ。
「…何だか知らないけど、あんた私のこと利用したでしょ?」
「ククッ……すんません。
今度パックジュースおごるんで…プッ」
「パックジュースってたったの80円じゃない!
一番高いジュースおごりなさいよ!…ったく澪ちゃん可哀想に」
麗はため息をついて澪が走り去っていった道を見つめた。



