首を横に振れば、いつも迷惑かけてんの!?と言って今度はテツの肩を叩いた。
テツは頭に肩と痛そうにさすっていた。
何だか散歩に連れていってもらえなかった犬みたいにしょんぼりしてる。
「やだなー。
センパイの彼氏怖いからやだなー」
「私には優しいよ?」
「そりゃ、センパイは彼女っすからね」
勝手に話が進んでいるけど、あたしは突然のことでついていけなかった。
彼氏?向坂先輩って彼氏いるの?
だって向坂先輩が好きなのはテツで、テツが好きなのは向坂先輩じゃないの?
2人の会話を思い返す。
先輩はさっき"主将"って言って、テツがその人を"彼氏"って言った。
もしかして……
「…あの、彼氏って……もしかして…」
恐る恐る聞くと、向坂先輩は満面の笑顔で答えてくれた。



