そんな澪を"俺の嫁"と言うようになったのは中学2年の時。




「なぁ鉄也聞いたか?」


「あぁ?何をだよ」




いつも冗談を言ってはからかってくる友人に適当な返事をしては大きくあくびをした。




「お前の幼なじみいるだろ?
あの子結構かわいいって男子の間で噂になってんぞ」


「…はぁ?」




今回の話は冗談ではなく大事な澪のことで、ついいつもよりトーンを下げて返事をしてしまった。




「まじまじ!
優しいし勉強もそこそこ出来るしで狙ってるやつ多いらしい。
しかも!今日下駄箱に手紙入れたやついるらし…って鉄也!?ヒトの話聞けよ…!」




奴の話を最後まで聞いてる余裕なんてなくて、走り出す。




あいつ今日一緒に来たときはなんも言ってこなかった。




ふざけんな。
澪を他の奴に簡単に渡してたまるかよ。




あいつは俺のなんだよ。ずっと前から。