笑うと隣に座った麗さんに頬を指でつつかれた。
「やっと笑ったね澪ちゃん。
泣いた時はどうしようかと思ったよ」
「いきなり泣いちゃってすみませんでした」
「全然!何か無理してたんでしょ?」
「え……?」
「澪ちゃん見るのは久し振りだけど分かるよ。
ちょっと痩せたし、何より辛いって背中に書いてあったし」
どうしてあたしの周りには何も言わなくても理解してくれて心配してくれる人がたくさんいるのだろう。
また泣きそうになるのをグッと堪えてあたしは今まであったことを麗さんに話した。
テツが宮古大にスカウトされて合格したこと、三輪田くんに抱き締められていたところをテツに見られて……テツと別れたこと全て。
「…そっか。鉄也も剣ちゃんと同じ宮古大に行くんだね。
あそこの監督すごく有名だからねー。
……にしても白羽根の貴公子が澪ちゃんを狙っていたとは…
もっと勘づいて釘刺しとけばよかった」
麗さんが言うと割りとガチでやりかねなくて怖い。
「…澪ちゃん。
澪ちゃんは鉄也に離れ離れになることが寂しいってちゃんと言った?」
麗さんは人差し指を立ててあたしの鼻に触れた。
テツの意志を尊重したくて、あたしの本音を邪魔させたくなくて言ってなかった。
あたしはテツを応援するって決めたんだから。



