自分で自分を責めていたら、横を向いたことで露になった後頭部にテツの手が添えられた。
「…ちょ、…いたっ…」
首筋に柔らかい感触が来たと思ったら、チクリとした痛みがあたしを襲う。
その痛みはすぐに治まり、そしてテツもあっさりとあたしから身を引いた。
「…浮気は許さねーからな?」
明日も朝起こせよ~。
テツはヒラヒラと手を振りながら階段を上がっていった。
ほんとに……ほんっとーに……
「なんなのよ!バカテツーーーー!!!」
まだ家にいるであろうテツに聞こえるように思いっきり。
それからドキドキしすぎて腰を抜かしたあたしを、帰ってきたお母さんとお父さんに助けられたのはまた別の話。