こいつ、俺の嫁。





「…あたしってそんなに頼りないか……」


「尋人さんちわーっす!!」


「……あいつはほんっとに空気読めないな……っ!」




あたしの言葉に被せるように聞こえてきたのはある先輩の声。




空気読めなさすぎて先輩なのにあいつって言っちゃったよ。




「あれあれ?澪ちゃんに友達の未来ちゃんじゃん!
何々女子会!?俺も混ぜて!」


「どうもこんにちは成宮先輩……!
女子会は女子だけの会なので先輩は入れませんよ……?」




怒りを抑えるように紙ナプキンを力強く握って丸める。




「…悪いな大河。こいつが邪魔して」


「兼田先輩?先輩も来てたんですか!?」




肩に手を置かれたと思ったらそこには申し訳なさそうに眉をハの字にしている兼田先輩がいた。




どうしてこの二人がここに……




「お、来たかお前ら!ちょっと待ってろ」




成宮先輩の声を聞いた尋人さんが厨房から顔を出してまたコーヒーを淹れに戻っていった。




兼田先輩と成宮先輩はあたし達と同じカウンター席に座り、カバンから赤本を取り出した。




「…勉強……ですか?」


「ん?あぁ、そう。
引退していよいよ俺達も受験生だからね」




そっか。
兼田先輩達も引退したんだった。




引退すれば3年生なんだから大学受験の勉強しなきゃだよね。