観客席に行くと先に来ていた未来と合流した。
「テツさんも今やってきたってことはいつもの励ましタイムしてきたの?」
「何そのネーミング。なんかダサいんだけど」
まぁ、間違ってはないけどネーミングがダサい。
未来の隣に座ると頬杖をついていた未来は険しい表情でフロアを見下ろした。
「でも今回の相手はそう簡単にはいかないよ」
「うん……」
県大会決勝戦の相手は3回連続インターハイに出場してる、インターハイ常連校。
準決勝でさえもギリギリの戦いだった。
でもここで敵うわけない、なんて思いたくない。
そしたらテツが6年も努力してきたことが水の泡となってしまう。
だから神様。
どうかテツに全国で跳べるように切符をテツにください。
でもこの切符はそんな簡単に手に入るものではなくて。
最初はテツ達が流れを掴んでリードしていたけど、インターハイ常連校はそれをいとも簡単に崩す。
テツ達も頑張ってその荒波を押し返そうとするけど、その荒波は簡単に押し返せなかった。
最後までどんなに必死に祈っても、あたしの祈りは神様には届かなかった。



