目を閉じても、いっこうにキスという感触がやってこない。



恐る恐る目を開ける。



「…んな!?」



目の前には相変わらずのニヤニヤ顔のテツがドアップでいた。



「なーに?キスされると思った?」


「…~~~っ」



図星すぎて何も言えない。
とにかく真っ赤になってるであろう顔を見られたくなくて、両手で顔を覆ってテツから顔を横に向けた。



「最悪!ほんっとに最悪!」



最悪すぎて最悪以外の言葉が出てこない。



アハハとテツの空笑いを聞くだけで腹が立つ!



なんでこんな奴を好きになったんだ!あたし!