恐らくバレー部全員その違和感に襲われてるはずだけど、鉄也センパイに聞けば鉄也センパイが不機嫌になるから誰も聞けない。
そのせいで部活内の空気が悪い。
インハイ予選前なのに大丈夫かな……
体育館内を見回すと一人いない人がいることに気付いた。
「成宮センパイ。兼田センパイいませんけど…?」
「あー、あいつはちょっと人を呼びにいった」
人を?監督かな。
誰だろうと考えてると体育館に兼田センパイが戻ってきた。
その兼田センパイに続いて入ってきた人を見て目が大きくなった。
「…澪……センパイ…」
つい声に出してその名を呼べば澪センパイと目が合った。
この前のことがあったから目を合わせづらくてすぐに視線をずらした。
「…大河、一度鉄也のスパイクを見てくれ。
鉄也、もう一回スパイク打って」
「……は?なんでだよ。意味わかんねー」
「いいから。俺があげるから打って」
兼田センパイは澪センパイを鉄也センパイが見える位置に誘導して座らせた。
もしかして鉄也センパイにある違和感を、澪センパイに見てもらおうとしてるの?



