でもあと少しというところで地獄を見た。
それは三年生になる前の3月。
「上げた!桃子!」
「はい!………っ!?」
綺麗に上がったボールに合わせて跳んだ瞬間、膝に激痛が走る。
スパイクを打った後の着地で再び膝に激痛が走り、力が入らずに倒れた。
「桃子!?桃子!!」
仲間にどれだけ名前を呼ばれても私は激痛に耐えるので精一杯だった。
コーチの車で病院に運ばれて検査を受けた。
全部の検査が終わったらコーチから連絡を受けたお母さんが息を切らしてやってきた。
私とお母さん、コーチの三人で医者からの説明を聞いて私は頭が真っ白になった。
「過度な練習で膝に限界がきてます。
もうこれ以上バレーは続けられないでしょう」
あなたの命はもってあと1ヶ月くらいでしょう。
そう医者から余命宣告をされたみたいに衝撃を受けた。
なんで…なんで…なんで…!
まだあの人に私のジャンプとスパイク、見てもらってすらないのに!
ただただ悔しくて、あまりにも突然すぎて涙すら出なかった。



