メイリンさんの隣に座るべきか向かいに座るべきか悩んでいると、後ろから軽いリズムでこっちに来る足音が聞こえた。




「あっれぇ~、みーちゃんも休憩?おつぽーん」


「あ、ユキさんお疲れ様です」




救世主とも言えるユキさんがやって来て、メイリンさんの向かいに座ったユキさんの隣に座り、なんとかメイリンさんの隣と向かいに座ることを阻止できた。




だってメイリンさんの隣と向かいに座ったら緊張して休憩にならないし…!




美しすぎて!




ユキさんとメイリンさんにお茶を淹れて渡すと、左手首についてるブレスレットが揺れた。




それをユキさんはすかさず視界にとらえる。




「あ、それテツくんからもらったやつっしょー!?
いいなー!そおいえば最近テツくん店来なくなーい?」


「今丁度インハイ予選に向けて猛練習してるので…」


「そっかぁ~もおすぐだもんね、大会」




テツと水族館デートをした次の日からテツはインハイ予選に向けて練習が始まった。




あたしも予定がなければこうしてバイトをしているから、テツとは最近会う時間が少ない。




ミオさんからの賄いを食べていたメイリンさんは顔を上げてあたしを見てきた。




「みーちゃんはテツくんとなかなか会えなくて寂しくないの?」