でも柔らかい感触は瞼と鼻先にやってきた。
ゆっくりと目を開ければ、微笑んで間近であたしの顔を見るテツがいた。
「…ごちそーさん」
濡れた唇を舌なめずりする姿は色っぽくて、めまいを起こしそうなほどあたしには刺激が強すぎる。
テツの顔を直視できなくて倒れこむようにテツの胸元に顔を埋める。
するとテツの両腕がしっかりとあたしを抱き締める。
「あー、リモコンとは比べ物になんねーくらい丁度いい抱き枕」
「比べるものおかしくない?…テツ眠いの?」
「んー…」
いつもより気怠いテツの声は眠いという合図。
テツの体温が心地よくてあたしまで眠くなってきた。
このまま一緒に寝ちゃおうか…
眠気に負けそうになった時、ふと香ってきたのはカレーの匂い。
…あ!カツカレー!
ここから全力でテツを起こして二人でカツカレーを食べた。
でも何よりテツを起こすことが試合の応援よりも体力を消耗した気がするのはここだけの話にしてほしい。



