「この後残ってくから、付き合って」
心配した途端に始まった、テツの過剰な自主練へのお誘い。
今日だって昨日だってずっと朝から晩まで練習してるのに、残って自主練なんて……
自主練も大切だけど、やり過ぎもよくないよ。
「…きょ、今日はやめといたら!?
ほら!ここのところずっと一日中練習してるしさ!ね!?」
モップを持ったままテツの方を向く。
「頼む。まだ足りねぇんだよ」
もう何も言えないよ。
あんたのそんな真剣な表情見たら。
過剰な自主練だって分かってても、そんな顔されたら協力しちゃうよ。
ここで止めないあたしはどうしようもなくテツに甘いんだ。
ボールをあげるのなら兼田先輩の方が絶対いいに決まってるのに、わざわざあたしに頼んできた。
きっと訳がある。
そう思うのと、あたしを頼りにしてくれて嬉しい気持ちもある。
部活か終わってから、あたしとテツは残って自主練をしていった。
その時のテツは真剣そのもので、でも終わりにすればいつもの意地悪なテツに戻っていた。



