【side 鉄也】
"テツがあたしのものっていう証の首輪"
澪がそう言ってつけたネックレスを眺める。
シンプルなリングのついたネックレス。
それは見たことのある男物のブランドのもので。
澪はこれを買うためにバイトをしてたのか。
そう思うと自然と口元が緩む。
ニヤけそうになる口元を必死に堪えていると、胸元に心地いい重さといつも嗅いでいる馴染みのある匂いが香った。
その方を見下ろすと澪が俺に寄りかかっていた。
しかも下着のホックが外れて、寝巻きを胸元に寄せた状態で。
これは、
「…何、俺を誘ってんの?」
そんな格好でこういう風に近寄ってくるってことは……覚悟してんだろうな?
ぷっくりと膨らむ澪の弱点、耳たぶを噛んでやろうと顔を近付ける。