「一番最初に澪から聞きたかったから、この言葉」
「…っ」
堪えてたわけじゃないのに、涙が溢れ出す。
「それに今まで澪の看病して、俺が具合悪くなったことある?」
そういえば……なかったかもしれない。
ずっとテツが風邪をひいたあたしの近くにどれだけいようと、テツは風邪をひくことはなかった。
「…あたしが、言ってもいいの……?
テツと付き合って初めてのテツの誕生日に風邪をひいて、……っ
テツの誕生日を…台無しに……したのに…」
テツもきっとあたしみたいに誕生日は二人で過ごすのを楽しみにしてたはず。
あたしはそれを台無しにした。
それでもあたしが最初におめでとうを言ってもいいの?
テツは自身の額をあたしのにピッタリとくっつけた。
「澪が一番じゃなきゃ嫌なんだけど、言ってくんねぇの?」
そんな風に言われたら言うに決まってんじゃん。
テツの両頬に手を添えて、真っ直ぐにテツの瞳を見つめる。
テツの瞳に映るのはあたしの顔だけ。
「……おめでとう…誕生日おめでとう、テツ」



