30分くらい、いや1時間かけるつもりで行こうと思ったのに、数分で着いてしまった。
まぁ、逆に1時間もかかる方が不思議なくらいだけど。
さっさと言うことだけ言って帰ろう。
そうよ澪、言いたいことだけ言えば帰れるんだから。
そう自分を鼓舞しながら体育館を覗く。
すぐ目に入った光景に体が痺れたように動かなくなった。
…だから来たくなかったんだよ。
見てしまった光景は、テツが楽しそうにバレー部のマネージャーと話してる姿。
3年の向坂 麗先輩。
たぶんというか絶対テツの好きな人。
美人でスタイル良くて背も高くてテツと釣り合う存在。
ただ小さいだけでチャームポイントも何もないあたしとは正反対。
「……大河?」
どうすればいいか分からずにいると、いつの間にか近くにいた部員に声をかけられた。



