あ、そうだ。
未来は麗さんとは初対面だった。




「未来、この人がバレー部マネージャーの麗さん。
部長の木嶋先輩と幼馴染みで、彼女さん」


「木嶋剣二の嫁の向坂麗でーす!」


「ちょ、ちょっと麗さん!?」




完全にあたしとテツのことをからかってる。




未来も麗さんのボケで緊張が解けたのか笑ってる。
未来の緊張が解けたのはいいけど、これで笑わないでよ。




「矢倉未来です。いつも澪がお世話になってます」


「とんでもない!こっちの方が澪ちゃんのお世話になりっぱなしなんだから!」




麗さんは手を振って嬉しいことを言ってくれた。




これで未来と麗さんが仲良くなればいいなと思っていた矢先、麗さんは爆弾を投下する。




「未来ちゃんは尋ちゃんの彼女なんだよね?」


「……ぶっ!?」


「み、未来!?大丈夫!?」




未来は思わず水を吹き出しそうになった。
なんとか飲み込んでたけど、かなりむせてる。




あたしは慌てて未来の背中をさすった。




「あれ?違うの?」


「……ゴホッゴホッ……ち、違います!」




必死に動揺を隠そうとしてる未来とは裏腹に、麗さんは普通に「えー、違うの~?」と首を傾げてる。