三輪田くんにもお世話になったから、挨拶しないと!
テツはもう大丈夫だろうし。
そう思って三輪田くんを探すと、三輪田くんはテツと何か話していた。
合宿中はほとんど話してなかったのに……何話してるんだろう。
そう思ってる間に話が終わったのかテツがこっちにやって来た。
「なになに、旦那の目の前で浮気すんの?澪ちゃん?」
「ち、違うわ!挨拶に行くだけだよ!」
あたしの顔を覗き込んでニヤニヤ笑うテツ。
でも頭を撫でれば、すぐに他の人に挨拶しに行ってしまった。
許してくれたんだよね?
ありがとう、テツ。
あたしは三輪田くんの元に駆け寄った。
「三輪田くん!何から何までありがとね!
すごく助かりました」
「………ウッス………」
あ、今度は"ウッス"って聞こえた。