「…………行ってあげてください……ッス…」
三輪田くんまで。
というかまた"ッス"のつけるところおかしいし。
きっとあたしとテツのことを心配して気を遣ってくれてる。
その心配に感謝して、あたしは全速力で宿舎に戻った。
由美子さんに水をもらってテツの寝てる部屋に向かう。
テツが暑さにやられて倒れることはよくあった。
暑いの弱いくせに練習ばっかするからそうなるんだよってあたしはいつも怒ってた。
"それほどバレーへの愛が熱いんだよ"
とか意味分かんないこと言っては、あたしを心配させないように笑ってた。
病院で点滴してる時点で笑えないけど。
テツのいる部屋の前に来て襖に軽くノックする。
「……テツ?……入るよ?」
ゆっくりと音をたてないように襖を開ける。



