というか。
「テツ!どさくさに紛れて抱きつかないで!暑い!」
「えー、いいじゃんよ。汗は拭いたし」
「そういう問題じゃないわ!アホ!」
背後から首に回されている腕を引き剥がそうとしてもテツも力を入れているため、あたし一人ではどうにもならない。
引き剥がすのを諦めて、でもテツの手は掴んだままため息をついた。
テツに触れるのは…………嫌いじゃないし。
あたしの反応に満足したのか、テツは抱き締める腕の力を少し強めてきたのだった。
「…ツンデレだ……」
「ツンデレ……可愛い…最高だ」
「そう。うちの澪ちゃんは最高のツンデレ嫁ちゃんなんだよ!」
タケチと呼ばれた彼と、その彼の口を塞いだ反塚先輩似の紳士さんがあたし達の光景を見て呟き、それを反塚先輩がキャッチして勝手な説明をしていたのを知るはずもなかった。



