たくさんのシューズが擦れる音とかけ声が聞こえてくる。
体育館の中は汗の匂いと湿気が混ざって、夏らしい匂いがする。
みんな真剣で、あたしが入ってきたのに誰も気付いてない。
いや、間違えた。
一目散にあたしに気付いて全速力で走ってくる奴が一人。
「みーおちゃん!何々?俺に会いに来てくれたの?」
「ぎゃー!汗拭かずに抱きつくな!」
首にタオルを巻いて走ってきたテツ。
あたしはとっさに肩にかけて持ってきたクーラーボックスで攻撃。
見事クリティカルヒット。
「あ!由美子さんからの差し入れ!?」
「はい!アイスとスポーツドリンクです!」
「やったー!剣ちゃん!由美子さんから差し入れだってー!」
何事もなかったかのように駆け寄ってきた麗さんと話をして、普通にクーラーボックスに下敷きになってるテツの腹の上でクーラーボックスを開けた。
「み、澪さまお助けください」と下敷きになってるテツを軽くスルー。
いきなり抱きつこうとした罰だ。



