まずは荷物を置きに泊まる宿舎へと入る。
「ごめんくださーい!」
麗さんの声に奥の方から「はーい!」と通る声が聞こえた。
パタパタとスリッパの音を鳴らして小走りでやって来たのは40~50代くらいの女性。
「あ!原高校のバレー部の皆さん?
ようこそこんな遠くまで来てくれたね!さ、上がって!」
「三日間お願いしやーす!!」
部員全員で声を揃えて挨拶をする。
女性は「相変わらず元気だねぇ!こちらこそ!」と笑顔で返してくれた。
「今年もよろしくお願いします、由美子さん」
「剣ちゃんもすっかり部長面だねぇ!
初々しかった頃が懐かしいよ!」
「昔の話はやめてください」
木嶋先輩が照れてる。
いつもポーカーフェイスのあの木嶋先輩が照れてるなんて。
驚いて靴を揃えようとした手が止まる。
それに今年もって言ってたけど、毎年来てるのかな?



