あたしが壇上に立つとヒューヒューなんて囃し立てる声がいろんなところから聞こえきた。
うわぁ、帰りたい。
「はい!では、鉄也くん!
澪ちゃんはあなたのなんですか!?」
やめろ!成宮!
いつもの反塚のセリフをここで言うなよ!
こう言われればテツは………
「えー、こいつは俺の嫁の澪でーす」
言いやがった。やっぱり。
スタンドに固定されていたマイクを手にとって、テツはあたしの肩を抱いて引き寄せてきた。
「澪とは幼なじみってやつで、小学生の辺りからずっと一緒で、最近やっと両想いになって付き合ってまーす。
こいつは俺のことちゃんと見てくれて、何かあればすぐ気付いてこのちっせー体で一生懸命支えてくれて、こんなに幸せでいいのかってくらいの幸せもらってまーす」
あたしのことそんな風に見てくれてたの?
嬉しくて涙が出そうになる。
ボヤける視界の中でテツを見上げると、テツはあたしを見て一瞬だけ優しく微笑んでくれた。
そしてあたしの肩を抱く手に力を込めると、テツの表情は真面目な表情に変わっていた。



