「あ!あたしお風呂入ろうと思ったんだよ……ね…」
「逃げんなよ?澪」
ガッチリと両腕を掴まれて拘束される。
そしてこのニヤリと笑う確信犯の笑み。
「…や、やだやだやだ!絶対見ない!!
てかなんでよりによってホラー映画なわけ!?」
「いや、夏っつったらホラーじゃんかよ。
やっとDVDのレンタル開始されて、ずっと見たかったんだよな」
「だったら一人で見てよ!
なんであたしが見なきゃならないの!」
「一人より二人で見た方がいいだろ?」
「どや顔で言うな!全然決まってないから!」
テツの拘束から逃げようと必死に足掻くけど、それは叶わない。
見ての通り、あたしは怖いものが大っ嫌い。
夏と言えばホラーでしょ!とか、夏と言えば肝試し!とか言ってる奴らをこの手で殴りたいくらいに嫌い。
あ、テツ今言ったね?夏と言ったらホラーだって。
殴ってやろうか、ほんと。
そう思ってる間にDVDは再生されて、始まるプロローグ。
その間もずっとテツに後ろから抱き締められるという見た目はラブラブしてるように見えて、これは拘束されているということを忘れないでほしい。



